ファンをつくるブランディングデザイン

「FUNプラグマ」の第11回目にご登壇いただくのは、企業の理念改定やコーポレートロゴ変更などを行うブランディングデザイン事業を中心に活動されている株式会社セルディビジョンマネージャー ブランドクリエイター 松岡 慶子さんです。プラグマも今年4月に発表した、こころ(理念)改定とロゴ変更にも携わっていただきました。ブランディングの重要性やプラグマが今回の内容に至った経緯など本音盛りだくさんの内容となっております。

ブランディングデザイン事業について

武石:HPからパンフレットまで幅広いツールを手がけておられますが、事業内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

松岡ブランディングデザインの会社です。一番の特徴は、「理念」や「想い」といった会社の核となる部分をお客様と一緒に作り上げていき、かつそれをデザインや文章という形に置き換えて伝わりやすように表現していくところです。

中井:セルディビジョンさんのご提案はいつもお洒落で、横浜駅西口の駅前改修工事で現場仮囲いに使用されている大きなパネルなどパッと目を引く色味を使用しながら、温かみやワクワク感もあるデザインが印象的ですね。目に見えるデザインツールに触れることが多いので、デザイン会社というような表現をする方もいますが、それについてはどう思われますか?


松岡はい、ご指摘の通りです(笑)。 ポスターを作りたいなど、制作物のご依頼をいただく機会は多いです。 いろいろなお客様から問い合わせもございますが、当社のスタンスや考えにまずは共感していただき、一時的なお付き合いというよりは長いスパンで共に成長を喜び、より良い社会を目指す関係を築ける方とお仕事をさせていただいています。実はプラグマさんも理念に「ファン」という言葉を偶然使わせていただいてまして(笑)。私たちの「ファン」もプラグマさんと同じでスタッフの「ファン」やお客様の「ファン」を相乗的に増やしていきたいという想いがあります。

 

中井:偶然!?にも同じ「ファン」という言葉を理念に選ばれていて、嬉しさと、一緒に作り上げた達成感を改めて感じています。お互いこれからも「ファン」の輪を広げていきたいですね(笑)。プラグマでは毎年夏と冬の2回、グリーティングカードをお願いしておりましたが、ブランディングデザインをしてからツールに落とし込むセルディビジョンさんのいつもの流れとは逆だったのですね、大変失礼いたしました!


松岡ヒアリングに時間をかけて形にすることを望まれないお客様もいらっしゃるのは事実でして。ブランディングは費用も時間もかかることですし、タイミングも重要ですからスポットのデザインが先になることもやはりありますね。なので、ブランディング前に販促物などのツールを担当させていただく際は、お客様についての理解を深めるところから始めるようにしています。考え方を理解し、整理して、ツールに落とすという流れはブランディングと似ている部分もあります。ブランドを創るひとつのツールとして、お客様と楽しみながら進めさせていただいています。プラグマさんのグリーティングカードも毎回アイデアが豊富で(笑)。そのアイデアになった背景やコメントなどからプラグマさんの社風を事前に知ることが出来たことは、今回のブランディングにも役立つことが多々ありました。


中井
:会社が、今のブランディング中心のスタイルにいきついたきっかけなどはありますか?

松岡:最初はツールを作る、デザイン会社からスタートしました。チラシやパンフレットなどです。そこで代表の岩谷に一時的な喜びはあるが、本当にお客様の役に立っているのか?成長に貢献できているのか?という疑問が湧いてきたのをきっかけに、徐々にブランディング事業にシフトしていきました。またプラグマさんをはじめずっとお取引きをさせていただいているお客様が事業を拡大されたり、転換期を迎えられたことも大きいですね。

武石
お客様と一緒に「創る」ということを大事にされているからこそ行き着いたブランディング事業なのですね。松岡さんはブランディングの中でどのような役割を担われているのでしょうか?


松岡
セルディビジョンはスタッフ全員「ブランドクリエイター」という名前でお仕事をさせていただいています。普通のデザイン事務所さんですと、ツールに落とし込む「デザイナー」、お客様の窓口や全体を統括する役割の「ディレクター」と役割ごとに名前が違うことが多いですが、ブランディングに関わらせていただく程、その役割の境目がないということに気づきました。関わらせていただくスタッフ全員が最後まできっちりと関わらせていただくようにしようという決意も込めてそう呼ぶように変更しました。

ブランディングの魅力

武石:窓口の方が変わることなく、ひとつひとつのステップをチームで時間をかけて話し合われていて、とても安心感がありました。ブランディングに携わる醍醐味はなんでしょうか?

松岡ブランディングはずっと続けていくもので、そして変化していく生き物のようなものです。きっかけとして弊社のブランディングを選んでいただいたお客様が、ツールを活用し、社内に浸透したことで起きる変化を楽しみながら、どんどん派生して成長されていくのを共に実感できることですね。お客様と長く深くおつきあいできることも魅力のひとつだと思います。いろんな経営者様の考え方に触れる機会が多いので、自分の価値観も広がりました。

武石:会社がブランディングをするきっかけは、どのようなタイミングが多いのでしょうか?

松岡:人が増えて考え方を整理する必要が出てきたとき、事業継承のタイミング、あとは何十周年の節目にという方が多いです。

中井:プラグマも十数名ではじめた創業当初から、新卒採用もスタートし30名以上の仲間と理念を再確認、共有する機会としてお願いさせていただきました。お話を引き出す技はありますか?

松岡:思ってらっしゃることはみなさんいろいろあるんですが、本音を言っていただかないと作れないので。なるべく根本的な話をお聞きすることを丁寧に行っています。会社を立ち上げた経緯に想いが含まれていることも多いので、そのことは必ずお聞きしています。何を一番大事にしているのかを判断するのはとても難しいところで、一番時間をかけている部分です。一緒に作っていく感覚がセルディビジョンの特徴なので、お客様と伴走する雰囲気作り、関係性を築くことはとても大事だと思います。

ブランディングの切り分けについて

武石:ブランディングと聞くと、お客様に向けてのブランディングと社内向けのインナーブランディングに分けて話を展開されることがよくありますが、社内と社外といった切り分けは必要でしょうか?

松岡:ブランディングの本などたくさん出ていて混乱しますよね(笑)。私は、プラグマさんの「こころ(理念)」の部分は社外と社内の切り分けは必要ないと考えています。大事にしたいことができた段階で、商品、採用など受け手に合わせて伝え方を工夫する進め方がよいと思います。

中井:ブランディングに起こりそうな変化はありますか?トレンドなどありましたら、教えてください。

松岡:根本的なところは変わらないんですけど、理念からスタートするのではなく、個人個人で楽しいと想うことで共感した人が集まって、起業する法人が増えてきている印象があります。働き方がこれからどんどん変化していく中でブランディングがどういう役割になっていくのかは非常に興味があります。個人的には、コーポレートブランディングだけでなく、商品ブランディングにも今後挑戦してみたいですね。

中井:商品ブランディングとコーポレートブランディングは切り離さずに考えた方がいいのでしょうか?

松岡
大事なものを見つけて形にするというところは同じなので、切り離さず一緒にやっていくのがいいんじゃないかと思っています。そういう意味もあって、ぜひ両方をお手伝いしてみたいですね。


武石:言葉としては別々の印象を受けますが、根本の部分は共通する部分もありそうですね。ここでプラグマのブランディングをしていただいての印象をお願いします。

松岡:プラグマさんとは2009年からと長くお付き合いさせていただいています。当初は会社パンフレットからスタートさせていただきました。プラグマさんは前向きで明るい印象です。自分なりの働き方について意識高く活動されているのも印象的でした。仕事をする上で「仕事がうまい」方が多いと思います。


中井:うまい!珍しい表現ですね!「仕事がうまい」と言いますと?

松岡:スケジュール管理、情報共有、調整力などビジネススキルが高く、的確できめ細かいのですが、時間にすごく追われている印象もなくみなさん自然体でお仕事をされている点です。

武石:ありがとうございます!他に印象に残った点はありますか?

松岡:会計事務所を担当させていただく機会も多いのですが、スタッフの人たちが輝ける場にもっとしたいという中井さんの表現はとても特徴的だなと思いました。女性の方がたくさんいらっしゃるので、結婚、子育て、介護などのライフプランの変化にも対応しながらプライベートも仕事も充実させていて私自身の視野も広がりました。

中井:セルディビジョンさんはこれまでに何社ほど会計事務所を担当されましたか?

松岡:90社以上です。

中井:同じ業種ですとプラグマでいうちから(強み)の部分が似てしまい陳腐化してしまわないかという懸念があるのですが、いかがでしょう?

松岡:会計事務所だと提供するサービスは同じなので、似てる部分もありますが、その中でどう差別化し生き残っていくの?という時にブランディングが活きていくなと感じています。経営者の方の考え方やそこで働く人の雰囲気はお話していくとやっぱりひとつひとつ違うんですよね。でも、ブランディングをしないと違いがあるのに、同じように見えてしまうのはもったいないと思います。うまく表現できない違いを言葉やデザインで見せられるようにするのはブランディングの強みだと思います。

中井:ブランディングがますます浸透し、「えっブランディングもやってないの?」という風に業界も変わっていくかもしれませんね!

プラグマのグリーティングカード


武石:ここで先ほども少し話したプラグマのグリーティングカードについて伺いたいと思います。2010年から10回お願いしているグリーティングカード。今年で9年目となりますが、いつも季節感を大事にしながらもプラグマらしいデザインに仕上げていただきありがとうございます。



松岡:プラグマさんのように季節のグリーティングカードを大事にされている企業は珍しいので、毎回私たちも楽しみながら真剣に取組ませていただいています。



武石:デスクに今までのカードを飾ってくださっている方もいて、担当としてもやりがいを感じています。 

自分の会社と思えるセルディビジョン

武石:グリーティングカードや今回のブランディングを通して、松岡さんのセルディビジョン愛をすごく感じたのですが、セルディビジョンさんの魅力について聞かせてください。

松岡:一緒にいるメンバーがみんないい人で魅力的です。言われてやるよりは自発的にやるという風土も好きです。数社経験しましたが、初めて自分の会社!と思える会社に出会えました。

中井:今後はどのような活動をされたいですか?

松岡:派手なことよりはじっくり向き合うのが好きなので(笑)。表現するのが苦手な人のお手伝いをもっとしていきたいですね。事業の特性からネガティブな印象を持ちがちな業界の印象を変えるようなことにも積極的に取組んでいきたいです。

武石:お仕事が充実されていて、お仕事とプライベートの切り分けが難しそうですが、工夫されていることはありますか?

松岡
旅行を計画したり、時間ができるとぱっと思いついた場所へ出掛けるようにしています。最近では、ベトナムのハノイにひとりで行ってきました。

中井:ベトナムはプラグマの提携先であるVBPO社もあるので、私も何度か行きました。料理もおいしいし、少し足を伸ばせばリゾートもありますし、ひとりでも十分楽しめる場所ですよね。

武石:趣味のご旅行でリフレッシュされながら、これからもお仕事での活躍が続きそうですね。それでは最後にお仕事での夢について聞かせてください。

松岡:業界や団体問わず、より多くのお客様にブランディングを提供していきたいです。ブランディングを通して、世の中の人々が自分が所属する団体や企業の存在価値を認識し広め、深めていくことで、社会全体の幸せをもっと増やしていけると思っています。その為にもブランディングに必要な経営者の視点や必要な知識、考え方などをもっと勉強したいですね。

中井:ブランディングをみんなが当たり前にやっている時代!も遠くないかもしれませんね。プラグマもリブランディングが浸透するよう取組んで参りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。